理念
次の聖書の言葉に要約されます。「だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。」マタイによる福音書 7 章 12 節 ( 新約聖書 )人をどのように育てるかは、親と教育者の理念によって違ってきます。本校では、次のような人を育てることを目指しています。他の人に積極的に関わることのできる人
- 自分の力を他の人のために活かそうとする人
- 他の人の願いを実現できる能力をもった人
- 神様の前に恥じることのない正直で勤勉な人
そのために、本校は全てクリスチャン教職員で運営されております。子どもたち一人一人を大切に思い、互いに愛し合うことを最大のルールとする教育環境で、子どもたちは 「コミュニケーション能力」 が高められ、「思いやりの心」 が育まれ、「国際感覚 ( 異文化理解と英会話力 ) 」 が深められています。
方法
マルチエイジ・クラス ( 多年齢学級 )
三育小学校は創立以来、少人数制の学級を編成していますが、2003 年度からは全校児童を縦割りにして、 1 年生から 6 年生までが混合となったファミリーと呼ばれる小グループを全ての学習活動の母体としています。これは、「多年齢の子ども達と関わりあえるほど子どもの能力 は伸びる」というマルチエイジ・クラスならではの効果があるからです。
マルチエイジ・クラスは欧米で長い歴史を持ち高い評価を得ている教育方法ですが、どんな教育環境でも可能というわけではありません。それを可能にするに は、少なくとも次の条件が必要です。第一に、お互いに関わりあうことは人生を豊かにするという教育観を教職員と親が共有できること。第二に、全ての教職員 と児童と保護者が親しくなれる少数規模の学校であること。そして、第三に、子ども達が一緒に集えるオープンスペースを中心に、自由な活動を保証するスペー ス ( 教育空間 ) があること。札幌三育小学校はこれらの条件を満たしているからこそ、マルチエイジ・クラスを実践できているのです。
ポートフォリオによる学習法と評価法
本校ではポートフォリオと呼ばれる学習活動と評価が一体となった学習方法を取り入れています。ポートフォリオとは「紙バサミ」の意味で、もともとは銀行で 個人情報の書類を入れるフォルダーのことを指していました。今では、子ども達の学習の歩みを確かめる「作品」を保存する学習法あるいは評価法を意味するよ うになりました。ポートフォリオ評価は、 1970 年代から学習の結果 ( 点数 ) のみを重視していたアメリカで、点数の評価と実社会に出た後の働きの評価が食い違っていることに対する反省から脚光を浴びはじめました。今では、子どもの 能力を多面的に伸ばし評価する方法として「真正な評価」とも呼ばれています。
ポートフォリオ評価の利点
一人一人の学習進度が大切にされることで学習意欲が増すことが確認されています。学習活動の始め、途中、まとめの各段階で何度も評価するため、やり直しの 効く評価といえます。途中であきらめないで最後まで向上心をもって学習に取り組むことができます。 自分の学習の足跡を最後に確認することで( 1 枚ポートフォリオ)自分の成長を確認することができ、新たな課題へチャレンジ精神がつきます。学習の足跡は、教師、子ども同士、親など多くの人との関わり の中で確認されます。聞く力、教える力がつき、学習の基礎となるコミュニケーション力(関わることばの力)が伸びていきます。
英語で学ぶ教育環境
週 2 回のネイティブ英語講師による英会話のクラスを始め、毎日の朝の会やバイブルクラスでは英語によるアクティビティーが行われ、卒業までには簡単な英会話と 日常的な英語による指示が理解できるようになります。近い将来、日本は多くの外国籍の方と共に働く国際化社会になります。その中で文化的違いを超えて活躍 するには英語による日常的表現を自然に感じ取れるセンスが必要となります。ティーム・ティーチング約 30 名の児童に対し 3 名の教師がティームを組み、協力して学習活動を助けます。少人数の中でより関わり合いが深まることで学習理解も深くなります。
評価
ポートフォリオ評価
子ども達の学習活動は、ポートフォリオ評価を中心に学力テストの結果を加えて総合的に評価されます。ポートフォリオ評価は子どもの学習の量だけでなく質や学習理解が変化する様も捉える評価法です。従って、数値化して他人と比較するような評価はできません。しかし、この評価法を通して、一連の学習活動を通して自分自身がどの程度成長したかを確かめることができ、更に解答だけでなく課題解決の手法そのものを学んでいくことができます。
学力テスト
計算や漢字のように理解度を数値化しやすい学習分野もあります、国語、算数、理科、社会では定期的に学力テストを行いその分野での知識量を評価します。
評価の観点
ポートフォリオ評価の観点で重要なことは、子どもも教師も 2 つの異なった水準を認識することにあります。2つの違った水準とは、まず、学習前の水準です。今、自分がどの程度の力を持っているかをなるべく正確に知る必要があります。
次に、学習活動を通じて目標となる水準です。この水準は、自分がどの程度の作品を完成させるかによって具体的になってきます。ポートフォリオにおける作品は単に絵画やレポートを指すのではありません。学力テストの結果も作品ですし、発表や運動活動 ( 演技 ) も作品と捉えます。教師はなるべく質の高い作品を目指せるように助言し、目標の水準に到達できるように活動の途中で示唆を与える役割をします。
三者面談の重要性
三者面談はポートフォリオで重要な役割を果たしています。教師、子ども、保護者が三者を構成します。三者面談では、子どもの学習活動を通じての変化の様子が作品を前に確認されます。この確認作業が、子どもの自信となって生きる力を身につけます。また、新しい課題への意欲を強めてくれます。子どもの学習活動は教師と保護者の関わり方によって大きく変わります。関わり方についても三者面談での大切なテーマとなります
